STORE

Norio Surikabe株式会社サポートサーフェス代表 デザイナー

研壁宣男

TITLEsupport surface Spring & Summer 2018 Collection

2017.09.20

余白を充たし、余白を創る



先日12日、年に2回行うショー形式の新作発表をしました。

僕は、コレクション製作の前段階でテーマを掲げません。

テーマを掲げてしまうとテーマに縛られてしまうからです。

又製作過程でデザイン画を描きません。

デザイン画に頼ってしまいそれ以外の可能性を排除してしまうからです。

常に手を動かし頭と連動させることによって、想定外のアイディアとの出会いを待ちます。


今回掲げたキーワードは

〈余白を充たし、余白を創る〉

季節を感じさせる軽快な布の表情と色合い

所作を柔かに演出する"気配"の布使い

余白を充たし、豊かさと新しさを

余白を創り、知性と色気を

_MG_5493.jpg
デザインするということは新しい調和を創ることだと思っています。

想像の目前に真っ白なキャンパスがあるとすると、それは人。

キャンパスの余白を充たし、豊かさと新しさを それはプラスのデザインの力

又、人の心が揺れ動く余白を創ることは

その人の知性を垣間見せ、色気を演出する、マイナスのデザインの力

そんなデザインバランスを考えながら創り上げたコレクションです。


ショーの様子はこちらでご覧いただけます。
https://vimeo.com/23433578

来春みなさまに着て頂ける新作がたくさんあることを祈っています。

photograph by Hideaki Sakurai

TITLE職出し

2017.08.07

残暑厳しい日が続きます。
いかがお過ごしでしょうか?
FullSizeRender 2.jpg

僕らはというと例年この時期は、新コレクションの職出し(サンプルを工場に依頼すること。)と、秋冬物の生産のデリバリーのタイミングが重なり、何かとバタバタしています。

よくショーの前に「今一番忙しい時期じゃないんですか?」と質問されることが多いのですが、実は職出しの時(今)が一番集中力が必要で忙しい時期なのです。

以前はベースパターン、工業パターン、縫製指示書も自分で書いていましたが、スタッフの成長もあり、工業パターン、縫製指示書は彼らにやらせています。

ただ全型の生地の当て込み、縫製仕様の決定は細かいところまで指示します。使用する生地も特殊な生地が多くなり、型によって当て込んだ生地に最も適した縫製仕様を考え出し、見い出さねばいけません"ロックして縫い割り"なんてほとんどないのです。

縫製する工場側の立場になってみると、非効率的で(それは結果的に工賃にも関係してくることです)手間、時間、注意が必要になってくるはずです。冷静に見てみると随分面倒な仕様が多い。工場さんからは「ここをこうしたらもっと合理的にきれいにできますよ」というアドヴァイスはいただきますが「もう少し簡単にしてください」なんて声を聞いたことがありません。とてもありがたいことです。そんな素晴らしい工場さんに支えられています。

ブランドの責任は、手間がかかっても自分たちが一番いいと思ったものを届けること。

僕は元来比較的合理的に物事を進めたい人間でした。イタリアにいた頃ですが、担当するコレクションの規模が大きくなるにつれやや合理性を追求するよう傾向にあったように思います。コレクションはある意味全体像で作りますが、全体像には満足しても、コレクションを構成する服一点一点の個性が何か物足りないモノに感じるようになったのです。商品は着る人との個の問題であり、個の集まりがコレクションということに気付いたわけです。

デザインは多くの制限の中での作業です。いろいろなところで合理性は必要ですが、クリエーションに合理性は考えてはいけないですね。
というわけで、新作期待しててください。発表は9月12日。

TITLEぐぐってみた道-5 VIGEVANO

2017.05.10

続けていたテーマ「ググってみた道」の第5回目です。
ブログに書き綴ったらいいだろうなと思う事も他にありますが、一応始めたシリーズですからきりのいい所まで書かせて下さい。初志貫徹。継続は力なり?

前回はイタリアに渡って仕事をはじめた時期に住んでいたホームステイ先のことでしたが、結局約2年お世話になりました。
ロメオの会社の分裂騒動があった後、自分の進路を不透明にしたままの状態で、日本に一時帰国したものの、成田に降りたその時の余りの蒸し暑さが「イタリアに戻ろっ」と決意させました。2年という滞在期間、イタリア語、仕事のスキルアップどれをとっても中途半端さを感じていたからかもしれません。
イタリアに戻ったとしても、東京に居残ったとしても、まず住居から探さなければ行けないというゼロからの再出発。

約2ヶ月後、またもや帰国予定のない片道航空券でイタリアに再渡伊。
ミラノ市内の安ホテルにとりあえず滞在。
まずは会社分裂後(結局ロメオが会社を出て行った)のカルラさんに挨拶に行きました。
彼女は騒動の中心にあったにもかかわらず、気落ちする様子もなく明るかった。もぬけの殻になっていた事務所、アトリエは既に次のプロジェクトの為になんかざわざわしている。その時既に、10 corso como は始動しかけていたわけです。 なんというパワー!
会社分裂のあと、ロメオの後を追わずカルラさんの元に残ったアシスタントが2名。カルラさんの話によると、「もう単独デザイナーと働くのはうんざりだわ。デザイナーの名前がなくともいい商品というのが新しいと思うのよ」という事で、お店(10 CORSO COMO)のプロジェクトとは別に、既に「nn studio」(Non c'e Nome-名前のない)ブランドを始動させようとしていたのです。
ストラスブルゴ.jpg

自然な流れで「norio 一緒にやらない?」

次の日より新天地(とはいっても、同じ場所)で働く事になりました。
仕事内容、仕事量はロメオの時と比べ物になりませんでしたよ。
言葉もままならないアシスタントの一員としての仕事からいきなり、プロジェクトを背負う羽目になってしまったのですから‥...

で、この時の同僚はミラノから南東方面、電車で約30分のVIGEVANOという小さな美しい街に住んでいたのですが、「地元で知り合いがアパート貸してるからどう?」という事で見に行くととてもステキなリノベーションされた屋根裏部屋。80平米。キッチン、電気、カーテン、家具が殆どなく自分で手配しなければいけない物件でしたが家賃が約8万と格安!?(東京、ミラノの感覚だと20万以上の物件に感じたわけです)
後日、「ところでnorioは家賃いくら払ってんの?」と紹介してくれた同僚に聞かれ、払ってる家賃を教えると
「ぼってんな~」
securedownload-1.jpeg

日本ではあまり観光都市として有名ではありませんが、ミラノP.ta Genova駅から約30分、中心にはレオナルドダ・ヴィンチの設計した広場あるこじんまりしたとてもステキな町です。ミラノに行かれたら是非寄ってみてください。


で、VIGEVANO
には結局7年位住む事になりました。



削除 ページトップへ