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Norio Surikabe株式会社サポートサーフェス代表 デザイナー

研壁宣男

TITLEnatale

2017.12.26

ひさしぶりの投稿になりました。
昨日のクリスマスはいかがお過ごしになりましたか?
僕は例年通りというか、非常にフラットな日常と変わらないクリスマスでした。
この時期、海外用サンプルの職だし(工場にサンプル依頼をすることです)のため、とてもバタバタしていて、慌ただしくしているだけです。
基本、キリスト教の信者ではないので、このクリスマスにピンとこないのは、物心ついてから変わっていません。親は私の誕生日とクリスマスの日程が比較的近いので、クリスマスにはケーキもプレセントもいらないでしょ?という雰囲気を醸し出していましたし...。

イタリアにいた時も同じく周りのテンションについていけない冷めた自分がいましたが、イタリアでは《一人でいるのは寂しいでしょ》という感覚と、優しいオスピタリティーがすごく、毎年、多くの友達のファミリーのクリスマスディナーに招待してもらいました。《一人=寂しい》とは限らないんですが...嬉しい思い出です。
イタリアでは日本でメインに売られているようなフレッシュケーキを見たことがありません。クリスマスの定番はpanettone。
https://ja.wikipedia.org/wiki/パネットーネ

イタリアで働き始めた時初めて迎えたクリスマス。アトリエの個人個人のテーブルの上には、スプマンテと、大きなパネットーネ。そしてボスのロメオからのメッセージと写真集の贈り物。
感動しました。素敵だな〜と。自分がボスになったら絶対真似しようと...。
というわけで会社を起こしてから毎年クリスマスには、全社員に、同じようにスプマンテとパネットーネをプレゼントするようにしています。

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ロメオからもらった写真集とメッセージカード 1991年だったと思います。


さて今年のクリスマスには、知り合いからシュトーレンを頂き、社員でご馳走になりました。日本では写真等で良く見かけるドイツのクリスマスのお菓子らしいですが、イタリアでは見たこともなく、人生初シュトーレン。
スパークリングワインと相性バッチリで美味しかった〜。
ここ2年で人生初の食べもの2つ。一つ目はキッシュ。そして今回のシュトーレン。さて次は...。(差し入れを期待しているわけではありませんよ)

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食べ終わった図。酔いが回り仕事は早々に切り上げました。

TITLEsupport surface Spring & Summer 2018 Collection

2017.09.20

余白を充たし、余白を創る



先日12日、年に2回行うショー形式の新作発表をしました。

僕は、コレクション製作の前段階でテーマを掲げません。

テーマを掲げてしまうとテーマに縛られてしまうからです。

又製作過程でデザイン画を描きません。

デザイン画に頼ってしまいそれ以外の可能性を排除してしまうからです。

常に手を動かし頭と連動させることによって、想定外のアイディアとの出会いを待ちます。


今回掲げたキーワードは

〈余白を充たし、余白を創る〉

季節を感じさせる軽快な布の表情と色合い

所作を柔かに演出する"気配"の布使い

余白を充たし、豊かさと新しさを

余白を創り、知性と色気を

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デザインするということは新しい調和を創ることだと思っています。

想像の目前に真っ白なキャンパスがあるとすると、それは人。

キャンパスの余白を充たし、豊かさと新しさを それはプラスのデザインの力

又、人の心が揺れ動く余白を創ることは

その人の知性を垣間見せ、色気を演出する、マイナスのデザインの力

そんなデザインバランスを考えながら創り上げたコレクションです。


ショーの様子はこちらでご覧いただけます。
https://vimeo.com/23433578

来春みなさまに着て頂ける新作がたくさんあることを祈っています。

photograph by Hideaki Sakurai

TITLE職出し

2017.08.07

残暑厳しい日が続きます。
いかがお過ごしでしょうか?
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僕らはというと例年この時期は、新コレクションの職出し(サンプルを工場に依頼すること。)と、秋冬物の生産のデリバリーのタイミングが重なり、何かとバタバタしています。

よくショーの前に「今一番忙しい時期じゃないんですか?」と質問されることが多いのですが、実は職出しの時(今)が一番集中力が必要で忙しい時期なのです。

以前はベースパターン、工業パターン、縫製指示書も自分で書いていましたが、スタッフの成長もあり、工業パターン、縫製指示書は彼らにやらせています。

ただ全型の生地の当て込み、縫製仕様の決定は細かいところまで指示します。使用する生地も特殊な生地が多くなり、型によって当て込んだ生地に最も適した縫製仕様を考え出し、見い出さねばいけません"ロックして縫い割り"なんてほとんどないのです。

縫製する工場側の立場になってみると、非効率的で(それは結果的に工賃にも関係してくることです)手間、時間、注意が必要になってくるはずです。冷静に見てみると随分面倒な仕様が多い。工場さんからは「ここをこうしたらもっと合理的にきれいにできますよ」というアドヴァイスはいただきますが「もう少し簡単にしてください」なんて声を聞いたことがありません。とてもありがたいことです。そんな素晴らしい工場さんに支えられています。

ブランドの責任は、手間がかかっても自分たちが一番いいと思ったものを届けること。

僕は元来比較的合理的に物事を進めたい人間でした。イタリアにいた頃ですが、担当するコレクションの規模が大きくなるにつれやや合理性を追求するよう傾向にあったように思います。コレクションはある意味全体像で作りますが、全体像には満足しても、コレクションを構成する服一点一点の個性が何か物足りないモノに感じるようになったのです。商品は着る人との個の問題であり、個の集まりがコレクションということに気付いたわけです。

デザインは多くの制限の中での作業です。いろいろなところで合理性は必要ですが、クリエーションに合理性は考えてはいけないですね。
というわけで、新作期待しててください。発表は9月12日。