スタイリスト 四方章敬 × Sartorio スタイリスト 四方章敬 × Sartorio

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BRAND FOCUS 01
Vol.1
スタイリスト 四方章敬 × Sartorio

遊び心を投影して輝く
正統派スーツ

さまざまなファッション雑誌でスーツ特集を担当していますが、サルトリオは欠かせないブランドのひとつです。イメージは"イタリアン・クラシックの王道"。ナポリ伝統の卓越した仕立て技術が背景にあるため、雑誌の撮影でモデルに着せると特に肩と胸周りのフィット感が抜群によく、シルエットの美しさが際立ちます。今シーズンからストラスブルゴと手を組んでスタートしたサルトリオ ニュープロジェクトにも注目。今回、ピックアップした一着も同プロジェクトの新モデル「BS」で、大見返しのハーフキャンバス仕立てで、背裏を省いた仕様。袖を通してみると、驚くほど軽やかな着心地でした。王道でありながら、現代のニーズにアジャストしてコンフォタブルに進化を果たしています。チャコールグレー無地の生地はスーパー120's。ナチュラルな光沢に高級感が表れていますね。ジャケットは3つボタン段返りのサイドベンツ、パンツは1プリーツで美脚見えのテーパードライン。まさに、究極の現代版ベーシックスーツといえるでしょう。

四方さんのコーディネート

生地やデザインがベーシックなので、スタイリングを遊べることも魅力です。個人的には派手なザ・イタリア男にならないように着こなしたいですね。シャツはビンテージのシャルベのシャツを合わせました。印象が強くなりすぎない配色のストライプ柄で、フレンチ流のエスプリを取り入れて。タイはシルクニットのドット柄でドレスダウン。ノットを小さめにするのもポイントです。シューズはオックスフォードだと堅苦しく見えるので、エドワード グリーンのローファーでバランスを整えました。パーティーのような特別なシーンではなく、あくまで日常のなかで着たいスタイリングです。仕事柄、衣装のリースだったり、撮影だったり、ワークスタイルとして着こなすことができたら、格好いいな〜と。昨今、仕事着のカジュアル化が顕著になっていますが、そうした状況下であえてスーツを着る。それがサルトリオだったら、確実に一目置かれる存在になれるはずです。

SARTORIOとは?

ナポリで最大級の工場を持つキートングループの傘下に属するサルトリオ。随所にハンドのテクニックを巧みに取り入れたナポリ流のクラシックな仕立てをベースとしつつ、独自の感性を投影することでアップデートしたコレクションが人気。今シーズンからスタートしたサルトリオ ニュープロジェクトでは、軽やかな仕立てに特徴を持つ新モデルをラインアップ。

スタイリスト

四方章敬

AKIHIRO SHIKATA

1982年京都府生まれ。『MEN'S EX』『LEON』『MEN'S Precious』など、ファッション雑誌を中心に活躍。さまざまなブランドやショップからの信頼も厚く、トレンドとリアリティーをミックスしたスタイリングが得意。本ウェブサイトのSEASON VISUALやLOOK STYLE、MASTERPIECEも担当。

キャメルカラーの優雅なコートが男の心に潜む洒落心を呼び覚ます キャメルカラーの優雅なコートが男の心に潜む洒落心を呼び覚ます

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BRAND FOCUS 02
Vol.2
スタイリスト 四方章敬 × Cruciani

上質ニットで
カジュアルに気品を

スタイリストという仕事柄、国内外の数多くの一流ブランドに接してきました。そのなかで信頼を置くのが、メイド・イン・イタリーのクオリティーです。とりわけ、専業ブランドから生まれるアイテムには、自分を託すに値する価値があると思います。ニットであれば、それはクルチアーニですね。コレクションをスタートしたのは1993年と、歴史はそれほど古くないにも関わらず、なぜイタリアのニットブランドの代表格となり得たのか。素材や編み方のレベルが高いことは無論、時代にマッチしたデザイン力が大きな理由だと思います。決してモードではなく、クラシックをベースとしながら、モダンな感性が息づいている。それゆえに、直感的に着たいと思わせるし、ワードローブの中心として長く活躍する。ものづくりの国、イタリアのニットとして世界中で支持されるのは、クオリティーとセンスが高次元で融合しているからなのです。ちなみに、ファッション雑誌で紹介するスタイリングでも、ニットブランドの登場率はクルチアーニが断トツの1位となっています。

四方さんのコーディネート

今シーズンの旬として目を引いたのは、チルデン風デザインのライン入りクルーネックニット。18ミクロンという極細のメリノウールとカシミヤの混紡糸を使用し、肌触りがよく、ふんわりとしたエアリーなフォルムに仕上がっています。このニットに合わせたのは、エルメスのブロード生地のシャツ。洗いざらしの風合いが、ニットに粋な雰囲気を与えてくれます。ボトムスには適度に色落ちしたジーンズを。従来、はくことは滅多にないジーンズですが、クルチアーニのニットとの出合いがきっかけとなって出番がやってきました。足元はスニーカーだとスポーティーになりすぎるので、グッチのビットローファーをセットして気品をキープ。どこかプレッピー風のスタイリングは、公園の近くにあるカフェでブランチをしたり、美術館を巡ったり、海沿いをドライブしたり......、そんなリラックスして過ごす休日の気分を大いに盛り上げてくれそうです。

CRUCIANIとは?

ペルージャに拠点を置くニットブランドで、1993年よりコレクションを発表。クルチアーニ傘下のニット糸製造工場であるカリアッジ社のカシミヤ糸を中心に使い、ニット製造に関する作業をすべて自社で行うことで他を圧倒するクオリティーを実現。世界的に人気を博すニットの洗練されたコレクションは、クラシックとモダンのバランスが絶妙。

スタイリスト

四方章敬

AKIHIRO SHIKATA

1982年京都府生まれ。『MEN'S EX』『LEON』『MEN'S Precious』など、ファッション雑誌を中心に活躍。さまざまなブランドやショップからの信頼も厚く、トレンドとリアリティーをミックスしたスタイリングが得意。本ウェブサイトのSEASON VISUALやLOOK STYLE、MASTERPIECEも担当。