CROSS TALK
THE CHARM OF CISEI
TO TALK ABOUT AGAIN
シセイ 大平氏が語る名品とその先

フィレンツェ在住の日本人デザイナー大平智生氏によって、 2006年にスタートしたレザーブランド、シセイ。ストラスブルゴでは、ブランドの設立当初より商品を展開し、長きにわたって沢山の商品をお客さまにお届けしてきました。「シンプルでいて上品に、ベーシックでいながら常に新鮮に」をテーマにしているシセイの商品を改めてご紹介します。

シセイ大平氏にストラスブルゴ 銀座店 店長の金村が、その魅力や人気モデル、新たな取り組みCisei+h(シセイプラスエイチ)についてお話を伺ってまいりましたので対談形式でご堪能ください。

 

改めてブランドのネーミングについて教えていただけますでしょうか。

改めまして本日はよろしくお願いします。本名はチセイというのですが、ブランドはCISEI(シセイ)という名前です。今年でちょうど15年目になるのですが、イタリアのフィレンツェで製作していて、日本ではストラスブルゴさんで販売していただいています。

画像 大平氏
大平 智生
1973年、東京都生まれ。1995年にイタリア・フィレンツェに留学、本格的にデザインの勉強をし、2006年にCISEIを立ち上げ現在に至る。

本日はどうぞよろしくお願いします。2008年に入社したのですが、その時からシセイの商品はありました。改めて本日はシセイの定番商品を中心にお話をお伺い出来ればと思います。

金村 浩史
金村 浩史
2008年入社。徳島県生まれ。数々の店舗や職種を経て、現在はストラスブルゴ銀座店店長として活躍している。

941(トートバッグ)について教えていただけますでしょうか。

まずはなんといっても941ですよね。昨日もお客様からお問い合わせをいただきましたが、お客様もCISEIといえば941という方は多いかと思います。
私も店頭でご案内する際にはカジュアルスタイルでもドレススタイルにもあわせることができるバッグとしておすすめしています。あとはハンドルが肩掛けできる長さでありながら、おろしてもストレスにならないと長さというのは他ではなかなかないかなと思います。一泊二日程度なら十分に荷物も入れていただけるので、出張や旅行に行かれる方にもおすすめですね。

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作り手としての一番のウリはシンプルさがどこからきているかというところですね。革という限られた素材をいかに大きく使っているかというのは見ていただきたいですね。あとは内側には基本的に豚革のスエードを使用しています。やっぱり耐久性だとか、触り心地、見た目の高級感とかいろんなものを演出してくれます。ちなみに「なぜ内側が白いのですか?」とお問い合わせをいただくことが多いのですが、色付きのスエードだとどうしても色移りしてしまうんですよね。そういった背景から、着色していないスエードを使用しています。汚れてしまっても、ぜひそのまま楽しんでいただきたいなと思います。

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そうですよね。気にせずに長く使っていただきたいですね。他にこだわりのポイントはありますか?

自慢的な言い方はあまり良くないかもしれませんが、ここまで立派な底鋲というのは、他のブランドさんではなかなかないかと思います。真鍮という素材を削りだしてつくっています。

実用面でもこの底鋲があると、出先でも気にせず置けるのも良いですよね。細かいところのこだわりと配慮がすごいですね。

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コロナになって皆様、荷物が減ったのか、941をコンパクトにした946も人気です。

最近になって出したモデルですが、割合的には941と同じぐらい売れています。

軽めに持つことが出来るのは確かに魅力ですね。春夏シーズンにはカーキやオフホワイトのキャンバスは特に活躍すると思います。

1213(バッグパック)について教えていただけますでしょうか。

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続いてはバッグパックです。これ売れていますよ!

自分で言うのもなんですが、これは良いと思います。

最近街中でジャケットにバッグパックなんて方も良く見るようになりましたね。
ナイロン素材だと...なんて方にはこのレザーバッグがおすすめですね。

見た目はすごいオーソドックスですけど、革で作ろうとするとやっぱり一個一個のパーツが大きくなってしまうので、それだけでかなり贅沢品ですし、あまりされているブランドも少ないのでそれだけで付加価値だと思っています。私も実際に使っているのですが、非常に具合が良いですよ...

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ディティールとしてもスマホが入るサイドポケットや中にはPCの入るポケットもあって今の時代にすごくマッチしていますよね。大人がもつバックパックとして本当におすすめです。

C2001(ダブルリングベルト)について教えていただけますでしょうか。

続いては最近入荷した、リングベルトです。こちらも人気です。先日もコロニークロージングの高田さんがいらっしゃってお求めいただきました。

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ありがたいですね。ベルトのバックルはデザインからオリジナルです。実はこれ手作りしているんですよ。針金を6本くらい束ねてねじってるいるんですけど、旋盤がある工房にお願いして丸めて原型をつくり、そこから型をとっています。他の製品とおなじように真鍮をつかっています。なぜこのデザインかというと、普通のダブルリングのベルトってどうしても使っているうちにゆるんでくるんですが、それを防止してくれます。あとは特徴的なデザインとしても良いかなと思っています。

上品で良いですよね。ダブルリングって主張が強くなりがちですけど、デザイン、太さ、色がすごくバランスよくてお客様にもよくおすすめしています。

1243(2wayショルダーバッグ)について教えていただけますでしょうか。

ご存知の方も多いかと思いますが、干場さんとのコラボレーション企画で誕生したものになります。コロナでロックダウンになった時に何か出来ることはないかというお話からはじまりました。デザインはほとんど干場さんがしてくれて、そこから作り上ました。すごく人気です。

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今の時代を反映していますよね。一昔前までは男性といえば大き目なバッグをもつ方が多かったので変わってきてますね。商品についてももう少し教えていただけますでしょうか。

普段は行っていない作り方をしています。普段のバッグは縫い合わせてつくっていますが、このバッグに関しては靴の作り方に似ています。木型に一枚一枚貼り付けて形を作っています。そこまで木型もないので大量生産には向かないのですが、一個一個、手で丁寧に作っています。

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サイズ感も良いですよね。財布と携帯と単行本...お休みの日にもぴったりですね。
あとは、フラップ部分もマグネットになっているのが便利ですね。

ベルトは取っていただいても取らなくても良いですが、ハンドバッグとしてもショルダーバッグとしてもお使いいただけます。

考えられていますね。今ぐらいの時期だとコートの中に入れてもよいですね。

Cisei+hについて教えていただけますでしょうか。

2021年に開催したCisei+hのイベントは大盛況でした。メイドバイオーダーの新たなラインCisei+hについてご説明をお願いいたします。

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まずブランド名は本名の智生をイタリア語読みにした Cisei に本来のスペルに必要な h を足し、サイン通りに戻す事によって、職人としての物作りに対する気持ちを込めています。通常ラインとは異なり私自ら作ったものをご提供するラインになります。

なるほど。シセイ+hなんですけど、見た目はベーシックな941や946などがあると思いますが、通常ラインと何が違うのでしょうか?

通常のラインは工場で生産しているものになります。具体的なところをご案内させていただくと、今価格の都合上ご案内することが出来なかった素材や入手が困難な素材など、今まで使えなかった素材を使用しています。その中から色や素材を選んでいただけます。作りに関しては一見同じに見えますが、工場のラインでは出来ないような細かい部分を変えています。

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全然違いますよね。通常ラインももちろんですけど、オーダーだとさらに良い素材を使っているんですね。何個もシセイをお持ちの方にも見ていただきたいですね。

なるべく頻繁に日本にきて受注会をやらせていただきたいと思います。

次回は2022年の春頃を予定しています。また企画が決まり次第ホームページ、SNSでもご案内させていただきます。本当に素晴らしいコレクションが揃っています。
本日はどうもありがとうございました。

私も楽しみにしています。本日はありがとうございました。