イタリア語で仕立て屋やテイラリング技術のことを意味する「Sartorial(サルトリアル)」と、今回同ブランドを監修したビスポークのパンツ職人「尾作隼人(おさくはやと)氏」、それぞれの頭文字を取って名付けられた新たなブランドSO(エスオー)が今シーズンついにスタートいたします。
ブランドロゴの「S」と「O」の間に入った裁断鋏のマークは、手仕事の温もりを想起させるシンボリックなデザインであるとともに「X(かける)」の形も模し、氏の持つ技術と情熱を掛け合わせながら力強いプロダクトを生み出していくという思いが込められています。
そのパンツは尾作氏が培ってきた豊富な経験を惜しみなく型紙に反映させ、ビスポークさながらの快適なフィッティングとシャープで美しく見えるフォルムを無理なく両立させています。 「究極の中庸」をコンセプトに、優れた技術を持つ国内のファクトリーで既製服として再現していきます。
今シーズン展開されるモデルはすべてストラスブルゴとの共同開発によるエクスクルーシブであり、ドレスからカジュアルまでさまざまなスタイルに対応可能なラインアップをご用意しています。
ボタンは一見普通に見えますが、型から依頼しており色もオリジナルの別注品です。
キャッチ―さはありませんが、アタリが出にくいよう表面がフラットであることや、糸の通る部分に溝があることなど、「本来あるべきカタチを素直に表現してもらったもの」であり、悪目立ちしないという良さがあります。
材質はナットで、エッジ部分を適度に薄くしているためボタン通りはスムーズです。
また手縫いのように見えるポケット縁やプリーツ部の閂、柄が縦向き(通常は斜め)になるよう配された腰裏のマーベルトなど、何度も工場に足を運び、ビスポークの仕様に近いディテールを再現しています。
今シーズンは尾州の毛織物メーカー、葛利毛織工業所有の『ションヘル織機』で織られた生地を使用したモデルを1型ご用意しています。現地で別注したその生地はSuper140'sの糸を使用したダブルクロスと呼ばれる生地で、経糸が二重になっているため滑らかさと適度なハリを兼ね備えており、表裏で色が違うことから見た目にも奥深さの感じられるような仕上がりとなっています。
ドイツのションヘル社が開発した低速織機は1950年頃に普及し、当時の国内需要を支えてきました。現在は1日数百メートル織り上げることのできる最新織機が主流ですが、3~4日かけて50メートルを織り上げるションヘル織機は必要以上の張力をかけずゆっくり織り上げることで手織りのような風合いを実現しています。
生産に時間がかかること、1台1台それぞれにクセがあり取り扱いが難しいこと、パーツの供給が終了しているため故障した場合の修復に大変な手間がかかることなどデメリットも多いのですが、それでもこの織機にしか作り出せない風合いは今でも皇室や海外の有名メゾンを魅了してやまないのです。
オリジナルレーベルだからこそ実現できた、こだわりの詰まったアイテムです。
ぜひ一度お試しください。