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バッグデザイナー michino インタビュー

パリを拠点に世界中のセレクトショップや百貨店で展開されている注目のバッグブランド「ミチノ」デザイナーであるヤス・ミチノ氏

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「ミチノ」を手掛けているのは、ヤス・ミチノ氏、パリ在住の日本人。これまで数多くの一流メゾンブランドでバッグのデザインを手がけてきた経験を生かし、2014年に自身のブランドを立ち上げました。そのバッグの特徴は、シンプルな佇まいに宿るモダンで構築的なデザインと実用性の高いディテール、そしてファンタジックな色合わせです。使いやすさとファッション性という優れたバッグの永遠のテーマとも言えるその両立を、こともなげに形にする彼のコレクションへ、毎シーズン多くのファンが期待を寄せています。

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2018年、そんなミチノと私たちが手を携えて完成させた、ダブルネームモデルのバッグ「HONORE」がストラスブルゴのエクスクルーシブとして登場しました。世界に先駆けて展開される同バッグは、上質なスムースカーフを使用したプラクティカルでシーンを問わない端正な佇まいが魅力。ストラスブルゴの女性像をまさしく体現したアイテムは、きっとあなたの頼もしいパートナーになってくれるはずです。今回、デザイナーであるヤス・ミチノ氏に自身のクリエイションに関することや、コラボレーションに寄せる想いなどを伺いました。

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INTERVIEW


ーー今回、エクスクルーシブでストラスブルゴとコラボレーションしたバッグを作ることになっての感想を聞かせてください。

ヤス「ミチノとストラスブルゴはお互い非常に似たフィロソフィーを持っていると思います。それは、決してトレンドばかりにとらわれるのではなく、より自分のスタイルやものの本質的なこだわりを大切にしているというところです。そんなストラスブルゴとともにエクスクルーシブモデルのバッグをデザインすることになり、とても嬉しかったと同時にそのバッグのデザインはすぐ頭に浮かびました。」

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ーー今回のバッグをデザインする上で最も意識したことや、このバッグの特徴を教えてください。

ヤス「HONORE(オノレ)と名付けたこのトップハンドルデザインのバッグはとてもエレガントで女性らしいデザインです。エレガントなバッグにはもちろん価値があると思いますが、フォーマル過ぎるとどうしても使いにくくなるものです。今回デザインしたバッグは、そこに敢えてダブルジップのディテールを取り入れることで、ややスポーティーな表情をプラスし、同時に機能性も向上させています。シンプルでかつ機能的、そしてエレガントでありながら、決してフォーマル過ぎない......、現代の女性にぴったりな普段使いのバッグです。」

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ーーご自身がバッグをデザインする上で一番大切にされていることはなんですか?

ヤス「最も大切にしているのは「一貫性」です。素材、構造、プロポーション、色、そして金属パーツなどの細部に至るまで、全ての詳細に一貫性があり、完璧である必要があります。また、基本ですがどのブランドと仕事をするときも、常にそのブランドのイメージに沿うようなデザインをするように心掛けています。」

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ーー現在の日本のファッションシーンについて率直な印象や、感じていることなどがあればお聞かせください。

私が日本で生活をしていたのは、3歳から6歳までのわずか3年ほどでしたので、正直日本のファッションに対してあまり敏感ではありません。しかし、年に一度日本を訪れるたびに感じるのは、日本の多くの人たちがファッションに対してとてもアグレシッブであるということです。私は日本はとてもクリエイティブな国であり、日本人自体が非常にクリエイティブであると思っています。それはきっと常にファッションや流行について知りたいという気持ちを持っているからでしょうね。


ーー最近注目している人やモノなど、どのようなことでも結構ですので何かご自身にとって特別なトピックスがあれば教えてください。

ヤス「現在、三島 由紀夫という日本の小説家に大変魅力を感じています。また、ジョージア・オキーフという20世紀を代表するアメリカ人の女性画家にも興味を持っています。非常にざっくりとした言い方ですが、文学が時代を通してどのような形でファッションに影響を与えてきたのかということを、最近はよく考えています。」


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