江口洋品店・江口時計店 店主 江口大介
バラエティに富んだストラスブルゴのアイテムから厳選し、ゲストのセルフコーディネイトをご紹介する人気コンテンツ。今回は、前回に引き続き、沢山の業界人も顧客に持つ吉祥寺の名店「江口洋品店・江口時計店」の店主、江口大介さんが登場。英国の老舗<エドワード グリーン>からタッセルローファーをセレクトし、オリジナリティ溢れるスタイリングを披露して頂きました。
オーセンティックなスタイルにポップな挿し色を
2足目に選んだのは、<エドワード グリーン>の「BELGRAVIA」です。前回の「DOVER」と比べて、こちらは、ローファータイプなのでカジュアルなイメージでスタイリングしています。一番のポイントは、足元のソックスです。僕の最近のヒットアイテムなんですが、意外かもしれませんが実はこれ、ファミリーマートのオリジナル商品なんです。蛍光色でカラフルなソックスってあまり見かけないんですが、このポップなデザインがとても気に入っていて、何足かバリエーションで購入しました。肉厚な生地感も良くて、かわいいんですよね。値段も安いから買いやすいのも魅力です。ちなみに、このソックスは、<ファセッタズム>の落合宏理さんとの共同開発だそうです。オーセンティックなスタイルの服と靴の挿し色として履くのがお薦めですね。
最近ワントーンでまとめるコーディネイトがマイブームなので、今日は大人っぽいベージュを選びました。ニットは、日本ブランドの<クリーブランド>で、素材も形も気にいっています。パンツは、<セラードアー>のカシミヤウールですね。この<エドワード グリーン>の「BELGRAVIA」を含めて、全体的に茶系の雰囲気ですが、足元の蛍光ソックスがいい仕事をしてません?(笑)。そんな着こなしに、シルバーで統一したアクセサリー類を合わせてみました。<ゲルノット・リンドナー>の眼鏡に、左手の時計はセミバブルバック式の50年代のヴィンテージ<ロレックス>を。さらに<タスコジュエリー>のブレスレットをプラスしています。右手は、<マリアルドマン>のハンドメイドバングルと、<エルメス>のリング。チョーカーは、トゥアレグ族のデザインです。
前回お話ししたように、スティーブ・ジョブズみたいなミニマルなスタイルに憧れているんですが、まだまだ僕には好きな服も貴金属も多いので、ミニマリストへの道は遠いですね(笑)。僕の仕事の醍醐味は、まだ見ぬヴィンテージの時計や服などを発見することです。きっと<エドワード グリーン>に匹敵するような逸品が世界にはまだまだ眠っていると思います。ここ数年は、海外でのバイイングもほぼできていないので、名品を探しにそろそろバイイングに飛び出したいと思っています。
EDWARD GREENとは?
1890年にエドワード・グリーン氏がノーザンプトンの小さな工場で紳士用の手作り靴の製造をスタート。瞬く間に「英国でも稀代の才気煥発な靴職人」として名声を上げることになり、最も品質の高いグッドイヤー・ウェルトシューズカンパニーとして、アーネスト・ヘミングウェイからウィンザー卿など名だたる人物を顧客に持つまでに。以後、ジョン・フルスティック氏によって受け継がれ、グッドイヤーウェルト製法の靴の最高峰として歴史に名を刻んでいる。
江口大介
1980年生まれ。東京都出身。ヴィンテージの洋服と時計を扱う東京・吉祥寺の名店「江口洋品店・江口時計店」の店主。時計だけでなく、眼鏡、インテリア、クルマなどにも精通する。
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