Style No.07
新聞記者 小峰健二
毎回、ゲストの方がストラスブルゴのセレクトアイテムからお気に入りを選定し、セルフスタイリング。その着こなしについて語っていただくのがこのコンテンツ。7回目は、新聞記者デスク担当の小峰健二さんのコーディネイトをご紹介します。〈サルトリオ〉のスーツをカジュアルに着こなしていただきました。
キチンと感があるのにノンストレスな
ストレッチ素材。
ファッションは、昔から好きで古着も含めていろいろ楽しんできました。社会人になってからは、普段の仕事用でも着られる服を選ぶことが多くなりましたね。とは言え、特に新聞社としての服装のルールが設けられているわけではないので、自分が働きやすいスタイルが基本です。実は、今日初めて〈サルトリオ〉を着ましたが、軽くて着心地もいいですね。僕自身は、よくよく考えてみるとほとんどイタリアブランドって身につけたことがないんです。でも、イタリア製のモノは、縫製とか作りに関して信頼がありますし、このスーツもそうですが、着心地が良くてきっちり作られていますよね。さすがモノ作りの国だなと感心させられるうえに、洋服が国の文化として根付いている背景を感じます。以前、僕は文化部の映画担当をしていたのですが、イタリアの映画界は、古いものを次の世代に受け継ぐ環境が確立されているんです。服作りも同様なのかなと思います。国の支援がしっかりしているから、良いもの(服)が受け継がれるのでしょうね。
普段は、スーツを着る機会がないので、コーディネイトにちょっと迷いましたが、ショップスタッフの方にアドバイスをいただいてフーディを合わせるのもいいかなと。実は、この私物のフーディは、袖がない前掛けみたいな形なんです。だから、肩周りとかがゴワつかないからジャケットにもレイヤードしやすいんです。インナーのシャツは、前身頃だけが長めに設定されたデザインが気に入っています。最近、自分のファッションにちょっとした変化があって、パンツばかり買うようになりました。記者時代に比べて"デスク"
という役職になってから、文字通り座っている時間が圧倒的に長いんです。だから、ストレスがかからないパンツをいつも探しています。昔は、服を買うのにメインはトップスで、パンツは後回しというケースが多かったのですが、今は逆になりましたね。今回穿いている〈サルトリオ〉のパンツは、見た目以上にストレッチが効いているので膝を曲げてもまったくひっかかる感じがしない、座っていても苦じゃないんです。これなら長時間のデスクワークもストレス無くこなせます。
ここ数年は、ほぼ同じブランドの服しか買わなくなりましたが、僕は、誰が見ても分かりやすいブランド品よりも、目立たないけど良いものというのが好みかもしれません。例えば、チープなものと高級なものを組み合わせたり、新品よりも着倒して味が出た服を着たりするのが好きなんです。それを着ることでその人のスタイルが出来上がっていくのだと思います。
SARTORIOとは?
クラシックでありながら時代に合わせたモダンなスタイルを提唱するブランドSARTORIO(サルトリオ)。軽快なナポリ仕立てを軸に新鮮なスーツスタイルを打ち出している。ナポリで最大級の工場を持つKITON(キートン)グループの傘下であり、その中核を担うサルトリオは、卓越した技術力で表現されるスマートなシルエットやヴィンテージを現代的に解釈したファブリックも大きな魅力と言える。
新聞記者
小峰健二
KENJI KOMINE
1981年生まれ。朝日新聞横浜総局・次長。2007年に入社し、記者として北海道、富山、愛知、東京を渡り歩き、16年より文化部で映画や放送を担当。2022年春より、記者の原稿を監修・編集するデスクとして横浜総局に勤務。