古生物学者 平沢達矢
ELEMENTS OF STYLE CRUCIANI
Style No.14
古生物学者
平沢達矢

毎回、ゲストの方がストラスブルゴのセレクトアイテムからお気に入りを選定し、セルフスタイリング。その着こなしについて語っていただくのがこのコンテンツ。14回目は、前回に引き続き、東京大学准教授の平沢達矢さんのコーディネートをご紹介します。上質な仕立てに定評のある〈サルトリオ〉のテーラードジャケットをヴィンテージジーンズで着こなしていただきました。


長く着続けて自分らしい味わいを加える楽しみ。

20代の頃は、いわゆるテーラード型のジャケットを着る機会も無かったですし、正直そんなに似合わなかったのが事実です。ですが、30代後半から、先生らしく似合うようになってきた気がしてジャケットも着るようになりましたね。とはいってもビジネススーツのようなかっちりしたものではなく、肩パットがないアンコンタイプしか着ません。ラフに着るのではなく、あくまでもカジュアルに見えるジャケット選びにこだわっています。この〈サルトリオ〉のジャケットは、年齢を重ねた今の自分にちょうどいい雰囲気です。洋服を選ぶ基準は、ポケットがあるかどうか。それが重要なんです。なるべく手ぶらで歩きたいので、ポケットは必須ですね。これは玉縁ポケットではなく、パッチポケットというのもポイントが高いです。ジャケットに合わせたデニムは、〈リーバイス〉の"大戦モデル"と呼ばれる第二次大戦中の1942~45年ごろに製造されたS501XXになります。以前はもっとヴィンテージデニムを所有していましたが、今では、最終的に6本だけを残して、他は手放しました。この大戦モデルはサイズ感も色落ちも僕の好みにドンピシャなんです。そういうアイテムにはなかなか巡り会えません。

コーディネイト
コーディネイト 細部

上品な〈サルトリオ〉のジャケットにデニムの組み合わせは、意外と相性がよかったです。いい具合にカジュアルダウンされますね。色味のバランスもばっちりです。20代の頃は、黒っぽいものを好んで着ていましたが、最近はこういう明るめの色を着るようになりましたね。年齢とともに明るいカラーが似合うようになったのかもしれません。さらにこのジャケットは、一見無地のベージュに見えますが、近くで見ると実はドットの織り柄なのも面白いですね。ちょっとデニムの話に戻りますが、僕が好きなヴィンテージデニムは、ヒゲが目立つ激しいものよりも綺麗に色落ちしたものです。リペアが入っているのも容認派ですが、本当に上手なお店を探してお願いしています。これは新潟にあるお店に依頼して仕上げてもらいました。

コーディネイト 細部

僕は、発掘調査の道具やウェアもクラシックなものにこだわっています。決して、コテコテのアメカジファッションにするつもりはないのですが、好きなものを追求するとそちら側に向かいがちです(笑)。調査のときに履く〈ダナー〉のブーツは、4度もソールの張り替えをして履き続けているんですよ。傷や色落ちは、長年の野外調査で自然と付いたものです。柄から抜けないように一体型になった岩石用のピックハンマーもだいぶ味が出てきましたね。作業時は、昔の研究者がそうであったように、僕もデニムを穿いて行うんですが、さすがにヴィンテージを穿くのはもったいないので、<フリーホイーラーズ>の レプリカデニムを穿いて作業しています。

今日履いているブラウンのスニーカーは、お気に入りの〈アナトミカ〉。今回のジャケットにぴったりですね。長く着ることで自分らしい雰囲気の味が出たり、着心地が良くなったりするのは、ファッションの魅力であり醍醐味かなと思います。僕のヴィンテージデニム熱は、以前よりもかなり治まっていますが、それでもデニムと新しいジャケットを合わせたりして、今後も自分なりに楽しみたいですね。

SARTORIOとは?

クラシックでありながら時代に合わせたモダンなスタイルを提唱するブランドSARTORIO(サルトリオ)。軽快なナポリ仕立てを軸に新鮮なスーツスタイルを打ち出している。ナポリで最大級の工場を持つKITON(キートン)グループの傘下であり、その中核を担うサルトリオは、卓越した技術力で表現されるスマートなシルエットやヴィンテージを現代的に解釈したファブリックも大きな魅力と言える。

東京大学 大学院理学系研究所 地球惑星科学専攻 准教授
平沢達矢
古生物学者

平沢達矢

TATSUYA HIRASAWA

1981年生まれ。東京大学 大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻・准教授 2020年4月から東京大学で古生物学と進化発生学を融合した研究室を主催究。インスタグラムでは、自身のスタイリング等をポスト。

https://www.instagram.com/tatsuya.hirasawa/

ARCHIVE

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[13] 古生物学者 平沢達矢 × CRUCIANI

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[12] 江口洋品店・江口時計店 店主 江口大介 × EDWARD GREEN

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[11] 江口洋品店・江口時計店 店主 江口大介 × EDWARD GREEN

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[10] ファッションエディター・ファッションジャーナリスト 矢部克已 × CRUCIANI

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[09] ファッションエディター・ファッションジャーナリスト 矢部克已 × KITON

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[08] 新聞記者 小峰健二 × SARTORIO

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[07] 新聞記者 小峰健二 × SARTORIO