バーテンダー 成田玄太
バーテンダーの着こなしレシピ。
バーテンダーとして<Bar werk>に立つ傍らで、フリーランスとしてもドリンクに関連するメニュー開発やプロデュースを手がける成田玄太さん。若い頃から服が好きでいろいろなスタイルにチャレンジしてきたという。毎回ゲストの方がストラスブルゴのセレクトアイテムからお気に入りをピックアップし、セルフスタイリングを披露するこのコンテンツ。今回は、そんな成田さんのこだわりスタイルをお届けします。
昔から服が好きで、古着からブランドものまで幅広く試していました。30代頃からスリーピースのジャケットスタイルにハマるようになって、スーツではないのですが、ジャケット、ベスト、パンツの組み合わせでスタイリングすることに興味を持つようになりましたね。特に影響を受けたのは、ストリートスナップブログでお馴染みの「サルトリアリスト」で、欧米のお洒落な人のスタイリングをよく参考にしていました。だから僕にとっては、ジャケット姿はごく自然なアイテムです。今回選んだ<サルトリオ>のジャケットも着た瞬間から馴染んでいる感覚がありました。仕事中は動きづらくなるのでジャケットを脱ぐのですが、これは軽いし、着たままでもまったくストレスがないですね。やっぱり素材やパターンなどに工夫がなされているのかもしれませんね。
普段ジャケットに合わせるのは、シャツがほとんどです。今まではネクタイをすることにこだわっていたので、必然的に襟付きシャツを着ていたのですが、そのマイブームも落ち着いて、最近はスタンドカラーを選ぶことが増えました。このシャツは、自分サイズにカスタマイズしたアイテムが購入できる<THE ME>というブランドのもの。足元は医療現場でも用いられている<DANSKO>をよく履いています。立ち仕事でも疲れないと評判の靴です。僕の中では髭の次に大事なのが眼鏡で、今日はたくさんある中から<オリバーピープルズ>を合わせています。このモデルは、あえて少ないパーツで製作されているというその背景が気に入っています。リングは、ネイティブアメリカンのズニ族が作っていた1970年代後半のヴィンテージ品。見ての通り"アレ"がモチーフです(笑)。
僕の仕事は、新しいカクテルのレシピを考えたりすることもあるですが、ベースにあるのはクラシックなカクテルなんです。それらをどうアレンジしていくのかということがポイントになります。そういう意味では、ファッションも似たような感覚があるのかもしれません。おそらく今後もジャケットスタイルが僕の定番として続くと思います。ネクタイを着けたり外したり、もしくは革靴だったり、ニューバランスだったり。そういうスパイス的な着こなしの味付けが、その時々のお洒落のあり方だと思います。
SARTORIOとは?
クラシックでありながら時代に合わせたモダンなスタイルを提唱するブランドSARTORIO(サルトリオ)。軽快なナポリ仕立てを軸に新鮮なスーツスタイルを打ち出している。ナポリで最大級の工場を持つKITON(キートン)グループの傘下であり、その中核を担うサルトリオは、卓越した技術力で表現されるスマートなシルエットやヴィンテージを現代的に解釈したファブリックも大きな魅力と言える。
成田玄太
1982年東京生まれ
ランドスケーププロダクツの店舗<Tas Yard(タスヤード)>の店長を経て独立。PERCH(ペルチ)という名前でドリンクの開発やプロデュースを行っている。現在は、神宮前の<Bar werk(バー ヴェルク)>店主を務める。
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