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FOCUS ON Vol.2 CRUCIANI
たっぷり語りたい、あのブランド・この名品

ただのベーシックじゃない。
ロングセラーを続ける
「27ゲージニット」の秘密

一見、どこにでもあるようなベーシックニット。
しかしクルチアーニの27ゲージニットには、
定番として愛される理由があります。
ツウな服好きたちを魅了してやまない秘密とは?
じっくりと語っていきましょう。

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思わず目を奪われる、格別の発色と美光沢

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"ハイゲージのニットって、だいたいどこも同じじゃないの?"――そう感じている人ほど、クルチアーニの27ゲージニットを体験すると手放せなくなるはずです。一見シンプルに見えて、イタリアの最高峰ニットブランドでしか実現できないクオリティが凝縮されているのです。

まず特筆すべきは、その発色。春夏はコットン、秋冬はウールで、毎シーズン豊富なカラーバリエーションを展開する27ゲージニットシリーズ。ただ種類が豊富なだけでなく、どれも目を奪われるほど美しいトーンに仕上げられています。ネイビーやブラウンといった定番色にも独特の深みがある。一方ピンクやベージュといった明るい色も決して派手に見えず、あくまでシックに表現されています。

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そして、一般的なウールニットとは明らかに違う、際立つ美光沢をたたえていることにも気づくはず。特に太陽に照らされたときの美しさは絶品で、高級感たっぷりのドレープを描き出します。繊細なエキストラファイン・メリノウールを原料としていることに加え、編み方にもクルチアーニならではの秘訣が。実はこちら、世界でも珍しい「フルファッション編み機」を用いてつくられています。大型でありながらゆっくりと時間をかけて編み上げられるのが特徴で、これにより編み目がしっかり詰まりつつ、均一に整って仕上げることができるのです。肌をやさしくなでられるようになめらかなタッチでありながら、適度なハリコシも備え立体美を描き出す。まさに理想的なクオリティを実現しています。ちなみに「27ゲージ」という数字も無作為に設定したわけではありません。原毛の魅力を最も引き出せる糸密度を吟味した結果、このゲージにたどり着いたというわけです。

高級品=デリケート、ではない。

シンプルでありながら、最高のクオリティを突き詰めたクルチアーニの27ゲージニット。その真価は、長い間着込むとさらに実感することができます。一般的なニットは、着用を重ねるうちに伸びたり、型崩れしたり、毛玉ができて劣化するもの。また、質感がどこかくたびれてきたり、発色が悪くなってしまった......という経験をお持ちの方も多いことでしょう。

しかしクルチアーニの27ゲージニットは、繊細な見た目とは裏腹に大変優れた耐久性も備えています。何年にもわたって着込んでもシャキッとした表情をキープ、そのうえ繊細な光沢感が失われず、発色もクリアなまま。適切なケアさえ行えば、想像以上に長持ちするのです。高級ニットはデリケートなものという固定観念をくつがえす出来ばえ。これもまた、本作が手放せなくなる理由のひとつです。

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細部の秘密も、手放せなくなる理由

さて、ここまでは本作のクオリティについてお話ししてきましたが、デザインはもはや語るまでもない不変のベーシック......かというと、実はそうでもありません。ロングセラーを続けるアイテムですが、時代に即して密かなアップデートも遂げています。

その一例が、2年前に変更されたシルエットバランス。リラックスフィットが主流になった現在の潮流に合わせ、身幅だけをハーフサイズぶん大きくモディファイしました。着丈や袖などは従来をキープしているため、若者的ルーズフィットのようにダボっとした印象には決して映らず、上品なゆとり感を演出することが可能です。

ちなみに、アームホールをやや高めに設定しているのも隠れたポイント。これにより腕を上げても身頃が引きつれず、着心地がより快適になるほか、ジャケットなどを着ても脇下がもたつかず、重ね着しても邪魔にならないという利点が。このあたりの作り込みは、クラシックを熟知したイタリアブランドならではの手腕といえるでしょう。

そして、袖や裾のリブにも注目。実はこの27ゲージニット、2種類のリブ幅を展開しているのも特徴です。こちらは細リブを採用したデザインで、よりカジュアルな軽快感を演出できるのが魅力。スウェットやカットソー代わりに着てリラックスしつつ、あくまで大人らしさはキープしたいという方に人気です。

語り出したら止まらないほど、随所にこだわりを秘めた27ゲージニット。ロングセラーとして愛され続けるのには、れっきとした理由があるのです。