FOCUS ON Vol.11 EDWARD GREEN

たっぷり語りたい、あのブランド・この名品

どんな装いにも品をもたらす
木型のエレガンス

ストレートチップの「チェルシー」や
Uチップの「ドーヴァー」と並ぶほどの人気を博す
コインローファーのベストセラー「ピカデリー」。
その真骨頂は、類い稀なエレガンスにあります。
本来カジュアルなローファーながら、
スーツスタイルにもマッチ。
その秘訣は、エドワード グリーンの真髄である
木型の完成度です。

ドレスシューズの美意識を宿すローファー

いま、紳士靴における圧倒的主流となっているローファー。かつては紐靴を合わせるのが常識だったスーツスタイルにおいても、ローファーで足元を軽快に仕上げるコーディネートがしばしば見られるようになりました。エドワード グリーンにおいても、ローファーは新定番といえる存在に。なかでも世界的人気を博すのが、こちらの「ピカデリー」です。

靴ブランドなら必ずといっていいほどラインナップしているコインローファーですが、顔つきは千差万別。そこには、作り手の美意識が色濃く投影されています。「ピカデリー」に宿る美意識を一言で表現するなら"エレガンス"。本来カジュアルに位置づけられるコインローファーでありながら、ドレスシューズにも引けをとらない佇まいです。

その秘訣となるのは、エドワード グリーンを語るうえで不可欠のエレメントである木型。「ピカデリー」が採用するのは、「184」という名の木型です。英国らしいラウンドトウでありながら、トウシェイプはスラリと細身。真上から見ると、靴の外側はグラマラスな曲線を描きつつ、内側は直線に近いラインに仕上げられているのがわかります。 "インサイドストレート・アウトサイドカーブ"とよばれる、ブランドのハウススタイルです。いわばドレスの設計にカジュアルなデザインを載せているのが特徴で、それゆえ「ピカデリー」には際立つエレガンスが宿るのです。

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すべてはエレガンスのために。

歪みなく、立体美にあふれたシェイプを描き出すには、ただ木型の完成度が高いだけでは不十分。それをアッパーに反映させるために、熟練の職人が丹念に吊り込みを行い、時間をかけて形を定着させる必要があります。このあたりは、世界最高峰のクオリティを自負するエドワード グリーンのお家芸。手間ひまを惜しまず、誇りを込めて仕立てるクラフツマンシップが、優美な佇まいを生み出すのです。

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加えて、アッパーに用いるレザーも特筆すべきクオリティ。トップクラスのタンナーが手がけた革のなかでも、最高ランクのものを厳選しています。上質な革は、吊り込んだときにもシワやスジが浮かぶことなく、ラストの立体美もいっそう引き立ちます。エドワード グリーンが最高級の素材にこだわるのは、単なる贅沢ではなくエレガンスの追求に必要ゆえなのです。

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ちなみに、ローファーのアイコンとなるのがサドル部分の"窓"。弓形、半月型、オーバル型など様々な種類がありますが、「ピカデリー」の窓は"眼"のような形をしたシンプルなデザイン。クラシカルでいてモダンさも感じさせる顔つきを演出しています。

色違いで何足も所有するスタッフがいるほど内部ファンも多い「ピカデリー」。スーツに合わせてビジネスシーンに、クールビズ期のビジネスカジュアルに、ジーンズに合わせて休日使いでetc.どんなシーンにもフィットし、大人のエレガンスを演出する一足です。